蝋の雫のような真珠のアクセサリー。<br />それを見るたびに蘇る、密やかな思い……。<br />若き日への感傷をつづる表題作をはじめ、娘の出生に疑問を持つ父親の愛憎を描く「渚にて」や、夫婦の日常を通じて「老い」を語る「冬の月」など。<br />人生の深奥を見つめた、珠玉の名作7編を収録。<br />第38回女流文学賞に輝く、自伝的作品集。<br />この7つの物語の中にきっと、あなたもいる。<br /> 誰もが経験する、生と死、愛と性、青春と老い、そして希望と悔恨。<br />