少年の「心と行動」の闇。<br />小説「オウム事件」。<br />――出家修行者たちは、麻原彰晃を信じて従えば、ハルマゲドン後に生き残り、自分たちの時代がくると信じていた。<br />そういう事件をモデルに小説を書くにあたり、わたしが選んだ主人公は、15歳の少年だった。<br />「王様は裸だ」と見破ったのが子どもであるように、醜悪な教祖たちを描きたかった。<br />(佐木隆三)