みつきの雪
信州の村にすむ小学五年生の少女・満希は、都会からの山村留学生、行人と気の合う友人へとなっていく。
やがてふたりは同じ高校に進んだが、満希は地元で農家を継ぐことになり、行人は遠くの医大への進学を希望していた。
卒業式前日、中学時代にふたりで訪れた村の図書館で、行人は山村留学を選んだ理由を初めて語り始める。
「第21回ちゅうでん児童文学賞」大賞受賞作品。
(選考委員:斉藤洋、富安陽子、鷲田清一の各氏)ひとつひとつのエピソードが、時間のはなれた前後のエピソードと有機的につながっているからでしょう。
そのつなげ方が、この作家はうまいのです。
──斉藤 洋よく磨かれた丁寧な言葉で紡がれた美しい物語でした。
だから、言葉と言葉が響き合い読む人の心を震わせます。
──富安陽子 「力のこもる指先の爪が白く変わっていく」。
この表現に心底、ふるえた。
─中略─著者のそういう筆致は、もはや児童文学という枠を突き抜けていると思う。
──鷲田清一
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