黒い運河には、大きい月が浮かんでいた。<br />橋の上から、ひとりの男が突き落とされた。<br />殺した男と目撃した男は、それぞれの影を追い求めて裏街をさまよう。<br />やがて、男たちの中でよみがえる20年前の真夏の記憶とは? 究極のアリバイ崩しに挑戦する、夢幻のごとき文芸ミステリー大作! 鮎川哲也氏・埴谷雄高氏も推薦。<br />真夏の夜の殺人事件を題材に、人間存在の根源に迫る傑作。<br />