儲けた株の大暴落と小児麻痺罹病で陥った、どん底生活。<br />釜ケ崎での、その日暮し。<br />占い商売でみた客の、数奇な人生。<br />キャバレー勤めで見聞した、ホステスの哀歓――社会の底辺にいて、その生存を脅かされる人々と生活をともにしながら、小説家をめざす強固な意志と執念で、苦境を脱出した著者の、苦難時代の体験記である。<br />