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さよならが言えるその日まで

ねぇ、嘘だって言ってよ、お父さん――。
その日、ありふれた日常がひっくり返った。
教え子を誘拐したまま、事故死した父。
親族、警察、マスコミ――誰も何もわかってない!遺された娘は、父の名誉にかけて、真相を追う。
「静岡県三島で交通事故が発生。
運転していた男性一名が死亡――」ニュースを見た森遠伊緒は愕然とする。
亡くなったのは自分の父だった。
だが、悲嘆にくれるのも束の間、追い打ちをかけるように驚愕の事実が判明する。
事故発生当日の未明に失踪した少年の痕跡が、事故車から発見されたという。
自分の父は誘拐犯だったのか――いや、そんなわけがない。
周囲からあびせられる非難、マスコミの追求、警察からの圧迫。
折れそうな心を奮い立たせ、伊緒は真相を知るべく、行方不明の少年を探すと決意するが……。
ミステリ界期待の新星が書き下ろす、「家族のカタチ」を問う傑作ミステリー!




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