糞尿に関するウンチク学を、スカトロジーと呼び始めたのが、19世紀末だが、汚物と文学表現との親密関係は、それ以前から、洋の東西を問わず、クソまじめに続けられてきた。<br />とりわけ日本文学とその読者は、このテーマが好きとみえる。<br />作家でフランス文学者の筆者が、博識とユーモアを活用して、糞尿文学を考察した、天下の奇書。<br />