理想に胸を焦がした権力者の「焦燥」と「妄想」――既得権益に淫(いん)する輩(やから)と国内で対峙(たいじ)し、外交では唐・新羅の侵略を畏(おそ)れる。<br />いったい、真の敵は誰なのか? 人望高まる弟に嫉妬し、妹に肉欲を覚える権力者の胸中には、孤独感と猜疑心が膨らんでいった。<br />そして最大の理解者・中臣鎌足がこの世を去った後、改新の英雄の体にも異変が……。<br />歴史巨編、ついに終末へ! <上下巻>