ゆりの木荘の子どもたち
ゆりの木荘は、100年以上も前に立てられた立派な洋館。
いまは有料老人ホームになり、ツバキさんやサクラさんたち、6人の老人が住んでいます。
春風が吹くある日、サクラさんはだれかが歌う手まり歌──時々聞こえる歌──を耳にします。
ツバキさんにいわれるまま、サクラさんがその歌を口ずさんでみると、ふたりは突然、子どもになってしまいました。
そう、87歳のおばあさんではなく、10歳ばかりの女の子に……。
それは、77年前の約束のために、「あの子」がサクラさんたちを呼び寄せたからでした……。
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