父の余命は3ヵ月。<br />何者にもなれなかった僕は――あなたの息子には、なれたのでしょうか。<br />小劇団を主宰する僕〈竹田武志〉のもとに、父から連絡があった。<br />余命3ヵ月だという――。<br />自意識が炸裂する僕と、うまくいかない「劇団」、かわっていく「恋人」、死に行く大嫌いな「父親」。<br />周囲をとりまく環境が目まぐるしく変わる中、僕は故郷の福岡と東京を行き来しながら、自分と「家族」を見つめなおしていく。<br />不完全な家族が織りなす、歪だけど温かい家族のカタチ。<br />