社(やしろ)の杜(もり)深く、信仰の古層に、浮きつ沈みつ。<br />女のさすらい。<br />旅と古典でふちどる古代の神々……。<br />碩学が挑んだ傑作評論。<br />「たけだけしく残酷な女神たち英雄たち、デメーテルやオデュッセウス、ヴァルキュリアやジークフリートの世界とは全くさま変り、刻薄な何物かの恣意に弄ばれて、よるべなくさまよう、われわれの英雄や巫女たちの、たどたどしい足どり。<br />」(あとがきより)