現代詩の前衛にして、加藤楸邨を師と仰ぐ俳人。<br />また、芭蕉、蕪村、藤原定家の独創的評釈で知られる古典探究者。<br />昭和46年から48年、芭蕉の連句評釈に心魂を傾ける傍ら、二巡りする四季に寄せて万葉から現代俳句まで、秘愛の歌へのオマージュを「季節のうた」として書き続けた。<br />俗解を斥け、鍛えぬかれた言葉で読み解く103篇の短章は、正に「秋水一閃」の達人の技を思わせる。<br />