裏十手からくり草紙
悪者役を引き受ける鳥居耀蔵の思いとは? お人好しの口入屋、恋女房のおもんに励まされて「早烏」太十は十手片手にひた走る! ――老中・水野忠邦による政道の改革に、江戸ばかりか関八州や長崎でも不穏な動き。
下総では厳しい締め付けにあえぐ農村を改革する道を探る大原幽学、長崎では町人にまで砲術を指南して江戸送りとなる高島秋帆……。
政道の屋台骨が揺らぐ江戸では、珍しい女敵打ちに野次馬が殺到し、艶やかな花火に大喝采。
鳥居耀蔵の秘蔵っ子・早烏の太十は、早足で事件の核心にぐいと踏み込む。
早起き早足は伊達じゃねえ! <文庫書下ろし>
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