十年前に失明した母と暮らす生稲怜花は、ある日矢島という記者に声をかけられる。<br />老人ホームで起きたインフルエンザの集団感染。<br />その死亡者に処方されていたのは、母の治療に使われたのと同じ新薬「シキミリンβ」だというのだ。<br />母の失明の原因は――まさか。<br />乱歩賞作家が描く、製薬会社やマスコミ、数多の謀略が交差する圧巻のミステリー。<br />