学生時代の知己・坂口秋男が、千草検事の許を訪れ、妻・美世の失跡を告げた。<br />預金30万円が引き出され、伝言板に3つのゼロが記されてあった。<br />一方、長野県・別所温泉の旅館に、赤いネグリジェを遺して消えた挙動不審の女は、美世らしい。<br />失跡の謎に加え、美世の周辺の人間が、殺人者の手にかかり、事件は意外な展開をみせる。<br />