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九頭竜覚山 浮世綴

師走の朝、一面の雪。
深川一色町の河岸で娘が冷たくなっていた。
一色小町と評判の娘みつ。
それを皮切りに、門前仲町の近隣でいくつかの殺しが続いた。
料理茶屋千鳥の女中頭が井戸端で首を絞められ、みつめあてに出茶屋に通っていた表店の若旦那二人が溺死体で見つかる。
門前仲町の用心棒九頭竜覚山は、南北奉行所の定町廻り柴田喜平次、浅井駿介にも頼りにされている。
船頭の松吉や知り合いの芸妓たちから聞き込み、男女の愛憎が複雑にからみあう事件を追うのだが――。
女房のよねに首ったけの覚山に、男女の機微はわかるのか? 江戸情緒事件簿、第五弾!




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