民俗学研究室に所属する橘樹雅は、指導教官の御子神伶二に研究テーマ・出雲について「殆ど理解できていない」と厳しく指摘される。<br />傷つきながら現地へ旅立った雅は、出雲大社、佐太神社などを巡るうちに『古事記』や『日本書紀』の伝える出雲神話に疑問を持ちはじめる。<br />神話に隠された「敗者の歴史」を描く歴史ミステリー。<br />