釋迢空すなわち折口信夫は、著者の青年時代からの師であり、決定的な存在であった。<br />その影響と、そこからの超脱が、著者の文学者としての歩みといえよう。<br />本書収録の2著作『釋迢空』『短歌 その器を充たすもの』は、師と著者とのあいだに発せられた光芒である。<br />