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サイコーの通知表

1年生のときからずーっと通知表に「できる」とだけ書かれてフツーなことにコンプレックスを感じている朝陽(あさひ)も、「よくできる」がいっぱいの優等生の叶希(とき)も、体育以外は「もうすこし」ばっかりの大河(たいが)も、みーんな心の中では思っている。
「通知表なんて、ただの紙切れじゃん。
あんなので、ぼくらの何がわかるの?」「通知表があるから、よけいにやる気がなくなるんだ」「あたしだって、通知表なんて、いらない!」たしかに、そうだ。
思えば通知表って何であるんだろ? あれを見たって、どこをどう直せば成績が上がるのかなんてわからないじゃないか!そういえば朝陽のお父さんが言っていた。
会社では、部下が上司の成績をつけることがあるんだって。
「ねえ、先生の通知表をつけようよ」朝陽の一言から、クラス一丸となって担任のハシケン先生の通知表作りが始まった。
でも、人に成績をつけるって、こんなに難しいことだったのか!?




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