神戸異人館で青春を過した女性が語る恋の思い出、奇妙な殺人劇……。<br />情趣あふれる連作推理――柊の樹に包まれ、神戸でも異彩を放つ「とんがり屋敷」は、イギリス系船会社の宿舎だった。<br />そこに17歳で勤め、多くの外人たちと共に青春の充実したときを過した日本女性。<br />彼女が語る古き良き昔の恋や奇妙な殺人劇、それは時代、人種をこえた愛憎ドラマとして清新に今よみがえる。<br />異色の構成による、連作推理小説