別れるときがいつか来る、と思うからよけい好ましさは身に沁みる! ――ミイちゃんこと稔に、プロポーズされた。<br />しかし眉子は、妻子ある東野を「待つ女」から脱しきれない。<br />そんな中、眉子は、東野と初めて「長期旅行」に出かける。<br />「いいときにしか会わない」なんていびつな関係が変わることを望んで……。<br />ドライで素敵な「笑い恋」は、夢にすぎないのか? 恋の本質を、鋭く優しく描く。<br /><上下巻>◎「恋とは闇夜のくらがりを、手さぐりでゆくようなもの」(田辺聖子)