逸楽
芥川賞作家から官能小説作家へと進んだ大ベテランが描く、現代の性を追求する異色作7篇――レスビアン・ショウの女役・リカは、相手のカズミが最近、別の女に関心を持ちはじめたことが不満だった。
痴話喧嘩の果て、ある夜リカは家を飛びだし、知合いの作家をホテルに訪ねた。
リカの類まれな腹の美しさに魅せられていた作家は喜んで招じ入れたが、そこへカズミがもう一人の女を連れてやってきたのだ。
女同士の陰湿な嫉妬心と対抗意識から、リカは得意の切腹ショウを演じることになる。
やがて、冷たい刃が琥珀色に輝やくリカの腹に細い赤い線を刻み上げていった……。
という、戦慄的な美と倒錯的な感動を描く「腹の逸楽」のなど、現代の性を追求する異色作7篇を収録。
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