戦後、不運にも刑務所に収監された男がいた。<br />その刑務所の中での囚人たちの姿と心を通し、犯罪の本当の姿を暴いていく。<br />欧米や朝鮮半島などと日本との微妙な関係など、当時の世相も見事に活写した傑作。<br />芥川賞候補にして『早稲田文学』で多くの作家と接した著者の代表作。<br />