おえん殿始末 若さま侍捕物手帖
将軍家の寵妾おえんの方付の奥女中が、宿下り中、謎の矢に射られて死んだ。
その背後に秘められた大事件!? ――「ここは柳橋米沢町、船宿喜仙の大川に沿った二階屋敷。
齢のころなら三十四五……」一向に格式張らず、何の屈託もなさそうな至極のびのびと育った人柄の若さま。
船宿の一人娘で今年19のおいと。
二人の閑談をいつも邪魔して無粋さをおいとにうらまれる御用聞き、遠州屋小吉。
……ご存じ、若さま侍捕物手帖『おえん殿始末』は、将軍家の寵妾・おえんの方という歌川の局付の奥女中が、宿下りして謎の矢に射られて死んだことから、大奥を舞台に豊臣家遺臣の謀叛事件が発覚する。
その底深さに挑戦する若さまの鋭い推理と、優美な剣の冴えが、錦絵さながらに繰り広げられる巨篇。
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