誤判対策室
刑事と検事、弁護士の3名からなり、冤罪の可能性を再調査する「誤判対策室」に所属していたベテラン刑事・有馬は、その後定年を迎え同じ部署で再雇用された。
検事の春名はそのまま留任していたが、弁護士の世良は独立し民間企業・法務部出身の塩見が後任に就いていた。
新体制となった対策室に1本の電話が入る。
三ノ輪警察署からだった。
所轄内で死体が発見され、容疑者を緊急逮捕。
出頭してきて自白も取れていたのに急にそれを翻したのだという。
容疑者は3年前まで東京地裁にいた元裁判官の紺野。
容疑をすべて否認したうえに、有馬にしか真実を話さないと言って有馬を指名してきたらしい。
盗聴をシャットアウトされた取調室で有馬は紺野と対面する。
そしてあろうことか紺野はゲームを持ち掛けてきた。
「私の完全犯罪を見破って起訴できなければ、娘さんをこの世から消します」誰にも打ち明けられない「賭け」に乗らざるを得なかった有馬。
期限20日間の不条理なカウントダウンはすでに始まっていた。
紺野の目的はいったい何なのか!
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