「おこまさん」は、小ぶりな身体から生れた愛称である。<br />年ごろの一人娘・萱子と二人ぐらし。<br />亡夫の遺志で建てたアパート「松の荘」の持主で未亡人。<br />親切で世話好きなおこまさん母娘を中心に、現代社会の縮図ともいえる、男女さまざまな10人のアパート止宿人の生活から、笑いとペーソスを織込んだ人生悲喜劇が展開される。<br />庶民的ユーモア溢れる長編小説。<br />