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はるねこ

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今年はなかなか春がきません。
’はるねこ’が「はるのたね」をなくしてしまったらしいのです。
そこで、あやははるねこと、おりがみで春をつくることにします。
・文/かんのゆうこさんからのメッセージ以前、あるテディベア作家さんの作品を見ていたときのことです。
テディベアが並ぶ中、なぜかいっぴきだけ、ねこがちょこんとすわっていました。
そのねこが、今までに見たことのない、若草色をしたねこだったのです。
それがとても心に残り、いつか若草色のねこの話を書きたいなぁ、と思っていました。
季節は……そう、春がいい。
そこには春を待ちわびる女の子がいて……。
だんだんと私のイメージはふくらみ、このお話が生まれました。
松成さんの描いてくださった、いのちの輝きあふれる春の世界を存分に味わいながら、はるねこの物語を楽しんでいただけたらうれしいなぁ、と思います。
・絵/松成真理子さんからのメッセージはるねこ はるねこ わかくさいろのねこ なくしたきんちゃくぶくろに はるのたね。
「えー!わかくさいろの ねこですって?」と、最初にお話の中のあやちゃんみたいに驚いた後、猫を飼ったことがないので、近所の猫を観察に出かけました。
こちらから声をかけると大抵、無視出来ずに振り向いてしまうようです。
そして’目ぢからくらべ’をした後 、『私たちの猫時間に何か用でも? 用がないなら行くわよニャ〜』と言って去っていきました。
猫時間を大切にしているんですね。
ごはんの時間、猫会議の時間、ひなたぼっこの時間はことさらに。
どの猫も一人前(一匹前)に堂々と誇らしく見えて素敵でした。
丁度今頃、はるねこが、はるのたねをはこんでいます。
もうすぐ春がやってきます。
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