「箱……?」「箱だよな……」「何なのかしら、あの箱……?」成人会――貴族が17歳を迎えた夏に招かれる王家主催のパーティ。<br />華やかな会場の片隅に置かれた謎の木箱。<br />好奇心に満ちた顔で近付いた第二王子が、「ダメだ。<br />気になって仕方ない。<br />なんだこれ?」と箱の表面を叩くと、「あ、あの……なにか、ご用でしょうか?」と可憐な声が!これは、これ以上ないほどの正真正銘の「箱入りお嬢様」と王子様のおかしな恋の物語――。<br />