刺のある樹
植物学者・仁木雄太郎は、シャボテン・マニアの貴金属商がヨーロッパ旅行中、その邸に住まわせてもらっている。
そこへ警視庁の砧警部補の紹介で製菓会社の重役が、警察ではとりあってくれないからと捜査を依頼にくる。
自動車に轢かれかけたり、川へ突き落されたりして、死の恐怖におびえる男の出現。
この「刺のある樹」は、その妻の死にはじまる。
複雑な家庭の、絞殺、青酸カリ殺人の謎と、死の恐怖。
電気ミシンのソケットの秘密に挑む、お馴染み雄太郎・悦子兄妹が、密室殺人事件のトリックを論理的に解明してゆく過程を、明るい清新なスタイルで描いた長篇。
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