ある告白
夫の父である人との結婚を決意した野口ふじ子は、少女時代からの自分の性の歴史をふりかえった。
小学校の男の子との幼いペッティング、女学校のクラスメートとの同性愛……。
彼女のまわりには、母を犯した孝行息子もいたし、純朴な青年に肉の果実を饗して死んでいった女教師もいた。
体験や見聞を通して、ふじ子は、セックスがさまざまな人間たちの中に、原始の祭典のように生きていることを知った。
明るく悲しいことだった……。
現実に目をそむけることなくセックスを描くことで、作者は観照の深い人間論を展開する。
石坂文学のエキスをすべてとかしこんだ長編!
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