「時は確実に、私を大人へ押し出そうとしている。<br />」衝動的に、姉の形見のペンダントを、川に放ってしまった「育音」。<br />そんな時に声をかけてきたのが、青年「沖田」だった。<br />レンタル役者を生業としている彼に、「育音」は「共犯者」を演じてもらいたいと願う。<br />「沖田」の仕事を手伝い、かかわるうちに、「育音」の想いは次第に変化して――「俺に演じてほしいのはどんな役?」「共犯者」切ない衝撃が胸を打つ、メフィスト賞作家快心の傑作青春ミステリー!