怒りの像
南海の孤島に戦死した父の遺書が、戦後の混乱のなかで異なる人生を歩んでいた兄弟を再会させた。
伯父に引き取られた兄の洋一は、大学生活を送っていたが、弟の寛二は、街のチンピラの群に身を投じていた。
しかし、寛二には、この世の不正を許せぬ正義の血がたぎっていた。
彼の意気を買う人々や兄の支持のなかで、寛二は、街のダニどもに果敢な挑戦を決意した。
戦うからには勝たねばならぬ。
巨大な圧力に抗し、執拗な妨害にめげず、寛二は、無謀ともいえる闘いをつづけていく……。
悪に対する純粋な怒りと人間の不屈の闘志を、一人の若者に托して謳い上げた、長篇小説。
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