火山列島
大学の医学部教授・仁王慶一郎は、主治医として、国光家に行くことが多かった。
彼は、国光夫人・安芸子の、憂いに耐えた姿に、惹かれることがあった。
ある日、仁王は、その秘密に、かかわりを持つ。
主治医としての立場に、とどまることができなかった彼が、その秘密の糸をたどって行くうちに、戦争の前後に起こった、幾つかの悲しいできごとが甦ってきた。
しかも、それらは、彼自身の家庭とも、関係があった。
八丈島、熱海、九州・飫肥という3つの火山地帯を結ぶ、愛と憎しみの歴史を描きながら、現代に失われた心の問題を、執拗にさぐった、清冽な美しいロマン!
更新中です。しばらくお待ちください。