聖女
デウス天理教団の海外伝道尼僧・風間登代が、サンフランシスコS街の路上で、黒人に襲われた。
登代は薄れゆく意識の中で、黒い腕にかわって白く輝く球体のようなものを認めた。
〈ああ……聖なるお方が、わたしの前にあらわれている……〉登代はこの事件で妊娠してしまった。
「私は大司教の御子を身籠った」と口走り、今夜も私のもとにいらっしゃると言う。
登代を訪れる謎の男とは何者なのか? ……という女の業を描く表題作の他に、「黄色い吸血鬼」「蟻の声」「V定期便」「赤い的」「猫パーティ」「最後の一切れ」「蜘蛛の糸」の7編を収録。
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