洋画壇のなかで、男たちをカンバスにして、自分の人生を描き続けた女がいた。<br />いつも新しい玩具を欲しがる童女のように、次々と男をとりかえ、奔放な暮らしを続けた。<br />世間からは「魔性」と呼ばれる生命の破壊力で、男たちすべてに破滅を与え、その破滅こそが愛の証しと考え、激しく生きた女が遺した、1枚の絵。<br />破滅こそ愛の証し。<br />魔性の愛を描く、長篇恋愛小説。<br />