丸亀藩に仕える足軽が斬殺された。<br />娘のりやは、剣の腕を磨き、父の仇を討つべく江戸へ。<br />供の村瀬藤馬と助け合い、ついに藩主の御前で仇と相まみえる……、という表題作のほか、関白・豊臣秀次と剣豪・富田景政の悲しき別れを描く「一の人、自裁剣」など、深い余韻が残る傑作4篇を収めた時代小説集。<br /><『こんぴら樽』改題作品>