小雪―続・絶唱
最愛の妻・小雪を失って、孤独感と追憶の感情にとらわれている園田順吉だったが、皮肉なことに、彼の小説が映画化され、まわりは華やいだ。
小雪の父親・正造は、そんな順吉をみて、もう小雪の残像を捨てて、早く後妻をめとってくれ、と頼む。
事実、後妻を彼に、という周囲の努力があったし、娘たちから順吉に接近するというケースもあった。
しかし、小雪への思慕は、はるかに大きくて強いのだ。
そんな折、順吉は、ユキという女性に出会った。
容貌も、そして名もそっくりではないか。
順吉はときめく。
亡妻・小雪との愛の残光をふり払うため、順吉は、ユキとの新しい愛に生きようとする。
小雪に瓜二つのユキだったが、彼女のなかには、小雪と対照的な「女」があった。
話題の名作「絶唱」の姉妹篇にあたる書き下ろし長編小説。
更新中です。しばらくお待ちください。