女人白道
焼夷弾を避けて逃げ惑った東京大空襲の日、手を引く母に逆らって、細い道を選んだために生きのびた二宮唐子。
――12歳の彼女は、白く光る大道を幻に見ていたのだ。
戦後〈霊感少女〉に仕立てあげられた唐子は、仮面をつけた生活に失望する。
自堕落な母の生き方にも反発して、流行歌手・江月の前に自らの体を投げ出すのだった。
が、唐子は妖気をはらむ女なのか……男の体を萎えさせるだけなのである。
やがて江月は、自らの生命を絶つ。
唐子も歌手としての道を求めて大阪へ家出する。
幸運の卦はいつ訪れるのか?――無限に拡がる「白い大道」。
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