泥の勲章
社長秘書の交通事故死、それにつづく専務の失跡。
東洋石油には秘かに、しかも確実な足どりで「魔の手」が迫っていた。
資本金140億円の巨大な会社を背後からあやつろうとしているのは誰なのか――。
専務秘書・名取洋三は、その激流のなかにサラリーマンとしての運命を賭けた。
彼がみた汚濁にみちた人間の闘争。
泥にまみれた「勲章」を狙って、社長、重役、右翼ゴロ、新興宗教……人々は牙をとぎすました獣のように争う。
が、東洋石油の経営権は、その誰の手にも得られない。
最後にそれを手にするものは? 金融資本対産業資本のすさまじい闘争を描く力作。
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