永遠年軽
十七歳の私たちは、「はるか遠くにある未来」を夢みていた――私=林由起子には、林美怜と林圭一という同じ「林」の苗字を持つ友人がいた。
やがて圭一は美怜と付き合うようになり、三人の関係に変化が訪れる……。
国籍や性別を超えた三人の友情、その積み重ねた時間を描いた表題作をはじめ、「日本語文学」を拡張する傑作作品集。
完全に普通のひとなんか、この世に一人もいないよ。
誰もが皆、それぞれ、ちょっとずつ、普通じゃないんだ。
(「永遠年軽」)おじいちゃんはね、二十歳までは、日本人だったんだよ。
(「誇り」)父が、おりこうさん、と言ってくれるから、ガイジン、とか、タイワン、とはやしたてられても耐えられた。
(「おりこうさん」)
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