東京郊外、とある駅前にある「ツギハギ横丁」。<br />戦後闇市の面影を残す一角に、バー「間(ハザマ)」はひっそり佇んでいた。<br />店主の波佐間とアルバイトの由比が営むその店には、毎週水曜午前一時に「特別な客」が訪れる。<br />生者と死者が交差するこの店で、死者たちは伝えられなかった想いをグラスに紡ぐのだ。<br />そんな日々の中、波佐間もまた伝えられない想いを胸に秘めていて…。<br />