「私、きれいになりたいの」ある夜、美容外科クリニックを開業した庸子のもとを訪れたのは、高校時代に苛めぬいた吉江だった(「きれい」)。<br />恋人の話を楽しげにする章吾。<br />ずっと愛してきたのに、彼は私を親しい友人としか見てくれない(「誰にも渡さない」)。<br />女が男を心から愛したとき、行き着く果てはどこなのか。<br />愛と背中合わせの狂気、その恐怖と哀しみを描く10人の女たちの物語。<br />