中年小説家「おれ」の創作パワーの源は証券会社に勤める若いOL香織との密会だ。<br />今日も、ホテルの瀟洒なバーで待ち合わせ。<br />だが、現れたのはプータローをしているという双子の妹・詩織だった。<br />「おれ」はまったく性格の違う彼女に魅かれ、打ち解ける。<br />すると詩織はルームキーを取り出し……。<br />表題作『君はフィクション』ほか、単行本未収録の幻の3作品を特別収録した中島らも最後の短編集。<br />