師の坪内逍遙たちと、日本に新劇の運動を起こした早稲田大学教授・島村抱月。<br />彼らがはじめた演劇学校の一期生に合格した松井須磨子。<br />彼によって内に秘めた非凡な才能を見出された彼女は、カチューシャを演じ、ノラを演じるごとに見紛うほど美しい女優へと化身していく。<br />二人の間には愛が芽生え…。<br />近代演劇の夜明け、スキャンダルな愛に一途に燃えた抱月と須磨子を描いた著者入魂の長編小説。<br />