フロリダの小さな町で、カメラマンの和泉はプロレスを見た。<br />セミファイナルに登場したエンペラー・リーは、番傘を手に下駄をはき、悪役を演じて見事に敗れる。<br />和泉は彼がもと雑誌記者の松井であることに気がついた――。<br />プロレスに魅せられた男の栄光と悲惨を描く「虚構・ケーフェイ」など傑作5編。<br />プロレスファン、必読の一冊!