蠕動で渉れ、汚泥の川を
‘湊かなえ氏激賞!! 「17歳の失敗は、人生の失敗じゃないのだ」と貫多は私に教えてくれた──湊かなえ’。
貫多、セヴンティーン! 人生はまだ、始まったばかり。
初めての洋食屋でのアルバイトと、波瀾万丈の日々。
家を追われ、猛女に怒鳴られ、途方に暮れる。
待望の最新長篇<私小説>! 「確かに自分は<青春の落伍者>にはなりつつあるが、しかしながら、まだ<人生の落伍者>には至っていないのだ」。
白衣を着てコック帽をかぶった北町貫多は、はじめての飲食店でのアルバイトにひそかな期待を抱いていた。
日払いから月払いへ、そしてまっとうな生活へと己を変えて、ついでに恋人も……。
労働、肉欲、そして文学への思い。
善だの悪だのを超越した貫多17歳の‘生きるため’の行状記!
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