【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】T大医学部整形外科・藤本教授の定年退官の時期が迫っていた。<br />絶大な権力を持つそのポストに、次に座るのは誰か――。<br />有力候補の一人である東都大の可知教授は、実績作りのために、骨移植研究グループを発足させた。<br />異種骨移植が上手くいけば、学会の注目を集めること必定である。<br />動物実験もそこそこに、人体実験が開始されたが……。<br />