本所に住む貧乏御家人・松平残九郎。<br />表ざたにできない罪人の介錯を副業としていることから、ついたあだ名が「斬九郎」。<br />腕はめっぽう立つのだけれど、酒と女、そして何より79歳になる美食家で大食漢な母親にはからきし弱い! ふつか酔いの今日も尻をたたかれ、依頼の仕事に駆けつける。<br />江戸の町から東海道、京都まで、事件の裏の謎を解く短編10作と中編5作を収録した、型破りな傑作時代小説。<br />