十九歳の里帆は男性とのセックスが辛い。<br />自分の性に自信が持てない彼女は、第二次性徴をやり直そうと、男装をして知り合いの少なそうな自習室に通い始める。<br />そこで出会ったのは、女であることに固執する三十一歳の椿と、生身の男性と寝ても実感が持てない知佳子だった。<br />それぞれに悩みを抱える三人は、衝突しあいながらも、自らの性と生き方を模索していく。<br />芥川賞作家が赤裸々に紡いだ話題作。<br />