京の千本通り、羅城門跡の旅籠に逗留中の眠狂四郎に、町奉行から呼び出しがかかった。<br />禁裏から高い身分の姫が失踪、どうやら、大阪商人が関係しているようだ。<br />御所が金のために姫を売った!? ひそかに姫を取り戻すべく、狂四郎は動きはじめる――表題作をはじめ、中、短篇8作品を集める。<br />さらに狂四郎の創作秘話を綴ったエッセイ3篇も収録する。<br />